オーストラリアで16歳未満の子どものSNS利用を禁止する法律が施行され、1か月経ったというニュース。お昼時、ひとりでこたつで昼食を食べながらNHKワールドニュースを観ていた時のことです。シドニーから現地取材の模様が放送されていたら、おっとっと、どういうことよ、と思う一コマがありました。
オーストラリアの13歳と15歳のある姉妹。両親はアジア人の母親とおそらく白人系の父親だろうと思われる外見で、とっても大人びてはいるけれど、かわいらしいふたり。ニュースでは法律の施行により、15歳の子が作っていたTikTokのアカウントが凍結され、見ることも投稿することもできなくなった、これについて「今まで投稿してきた内容が全部削除されて悲しいです」と言いつつも、驚いたのは「法律が施行される前は、多いときで12時間スマホを使用していたというこの少女たち」と言っているのですよ、ちょっと待って!12時間も見てるなんてどうかしてるでしょ!?親はなんも言わなかったんかい!?12時間って言ったら、一日の半分よ、どうしたらそんな長時間見れるわけ?食事の最中もテーブルでスマホを観ながら食べていたわけ?目も疲れるし、脳も情報が多すぎて明らかに身体にも異常がきたすと思うけど・・・
法律ができ1か月経ったが、アプリの企業はSNSの多くのメジャーなアプリが禁止されるなら、新しいアプリを作ればよいのではないか、と次々に新たなアプリを開発し、SNSを規制しようとする政府とのイタチごっこになりそうだという。おのずと、若い世代の子たちは、そういう新しいアプルを使えばまた前と同じように使えるから楽しい!と政府の詰めの甘さを小ばかにするような感じ。
あらら、、、これが人間社会の浅はかさってなもんよね。
スマホやiPadのようなタブレット、ゲーム機を一切持たせなければ良かったではないか、というご意見がでれば「まぁ、そうですよね」と言い返せないけれど、わが家の場合、現在高校1年生の息子が中学に上がった時はまだ持たせていなかった。しかし、学校の部活の連絡や友だちと遊びに行く約束、また子どもだけで遠方の祖父母の家に行かせたときなど親の私たちとの連絡手段のために、2年生から持たせた。それでもだいぶ周りの子ども達に比べたら遅い方だった。しかし、今下の娘が中学1年生だが、やはりLINEを使わずしてお友だち付き合いが難しい、というのもあってルールを守って使おう、ということで娘は中学入学と同時に持って。現在は二人のティーンエイジャーの子どもは、スマホ、タブレット、ゲームパソコン大好きっ子になっている。
大好きになるのは、わかる。魅力的な機能がいっぱいだものね。そして彼らが何を見ているか、使っているかはけっこうしつこく鋭く見張っているけれど、息子の場合、高校の授業課題の提出がスマホからQRコードを読み取って、回答を入力して提出、っていうこともあるので学校教育現場においても生徒がスマホを持っていることが前提に組まれている。それ以外は、息子の場合はとてもくだらないゲーム(猫が敵を倒しながらステージアップしていくあのゲーム)とか、あとは二人ともYoutubeショートでだらだらとくだらない映像を流し見している。
くだらない、なんて決めつけるので、子どもからはすごく文句を言われるが、まぁ、あくまで私の主観ですからね。けれど、本当にああいうのは、わたしもついInstagramを開いて、流れてくる投稿を観ていたら気づいたら30分経っていた、なんてこともあって、これはくだらないし時間が溶けてなくなっているように見えるし、何ていうか卑しい声で信ぴょう性にかける情報を垂れ流ししているのは明らかに精神衛生と知的判断力を鈍らせるので、あまり有益ではない、というのがわたしの意見。
「そんなに見ちゃダメ、取り上げるよ」ときつく言ってきたこともあるが、効果があまり見込めなかったので、ある時から、アンデシュ・ハンセン著『スマホ脳』というスマホやSNSがもたらす悪影響について医学的観点から述べられているベストセラー新書を見えるところ置いてみたり「ちゃんとした精神科医が研究したデータに基づいて書かれたあの本によると、スティーブジョブズはアイフォンとかiPadを開発した本人なのに、子どもには触らせなかったらしいよ、悪影響だって早くから気づいたから」と子ども達に教えてあげました。
そう、アップルの創設者や幹部役員たちは、自分たちは製品を開発し世界中に売りまくって人々の生活様式や価値観が変わってけれど、そこまで初めは思っても見なかったんでしょうね、デジタル機器が精神と健康、社会的被害がこんなにも多く出ることを。
アップルの役員の一人は、とんでもないものを世に出してしまったことに対して、夢でうなされ朝起きると冷や汗でびっしょりになることがある、という。
だから冒頭にも触れたように12時間も画面を見てしまう子どもが出てきてしまった。
アップルなどのハードを開発した企業に乗っかるようにして、ザッカーバーグなどによるソーシャルメディアアプリがどう社会に影響をもたらしているかは言うまでもない。
で、わたしは自分自身も、こういう承認欲求をくすぐられたり、好奇心を搔き立てられるようなアプリをついポチっと開きたくなってしまう、恰好のカモ。精神衛生が良くないし、時間の浪費がひどく、何も成し遂げないままにこの数年の大事な人生が奪われそうだということをさすがに痛感し、子ども達にも「スティーブ・ジョブズはアイフォンを開発したことを後悔しているんだって。ひどいよね、自分の子どもには使わせないんだよ、悪影響をもたらすから」
と事あるごとに「スティーブ・ジョブスは後悔しているって、二人も気を付けたほうがいいよ。脳に悪影響がでるんだって。わたしはあなたたちを賢く生んだのに、それが水の泡になっちゃうなんてイヤだよ」とそんな感じで、がみがみいうのではなく、事実を明るい口調で伝える作戦に出た。
耳にタコができるくらいに・・・部屋を覗くたびにスマホをポチポチしてるものなら「スティーブ・ジョブズは後悔しているんだって、わかるよね?」と諦めずに声かけをしている。
すると、12歳だった娘はあるとき「ママはスティーブ・ジョブズが好きだよね!」と言い返してきて、さらに息子は「はい、もうわかっているから。言いたくなったら”ジョブズ以下略”でこれからは大丈夫です」と嫌味返しをしてくるようになった。
なぜスマホを長時間使ってはいけないのか、わかりやすくひと言でいうことにすると「3時間以上使用していたら、どんなに勉強しても成績が下がる」そういう研究データがちゃんと出ているのだ。
という訳で、我が家では1日の使用時間は”2時間半以内”に定め、毎晩9時から22時半までは、スマホとゲームからは離れて、家族4人で同じ空間(リビング)でアナログに勉強や読書をする時間をとるように家族ルールを決め、新年から実行している。
意外にも、だんだん定着してきて、最近は子ども達みずから9時になったら宿題などを持ってきて勉強したり、読書をしたり、有意義タイムを過ごすのが日課になってきました。時折、読書しながらクづけば寝落ちしていることもありますが・・・
私にとっても、ついつい眺めたくなるインスタから強制的に距離を置くのはとても良い。それは1時間半でも効果を感じられるので、ぜひおススメしたい時間の過ごし方。
ジョブズは、iPhoneを世に広めた事を今でも後悔しているんだろうな、便利で世界が広がったとはいえ、生きていたら本当に大きな社会問題にどんどんエスカレートしていることを目の当たりにしたら耐えられないかもしれない。
でも、スマホがない暮らしなど、もはや私にも考えられない。もうこれから一生スマホと付き合っていくのだろうな・・・