ファミレスみたいな人

ファミレスみたいな人。これ、わたしのこと。

20年ぶりに、大学時代の女友だちと再会したドラマチックな話を紹介しましょう。

今年は、年明けから大学時代に仲の良かった友人とひとりずつ再会していくということをした。

最初に一番の親友だったYちゃん。彼女とは5年ぶりの再会だった。そのYちゃんと2月初旬、大学時代によく行っていた小さな居酒屋に行った。まるでつい最近会ったかのような感覚で話せていたことに驚いたのだが、大学時代に仲の良かった中国からの留学生のRは元気にしてるかな、連絡先が分からなくなっちゃって疎遠になってしまって、と話すとYちゃんが「RのLINEなぜか知っているよ、たぶんお互いずーっとケイタイ番号変えていないからLINEに連携されてたんだと思う。全然、連絡取り合ったりしてないけど、なんかアイコン見るとね、お子さん3人いるのかな?」なんていうから驚いて、LINEの連絡先を送ってもらい、思い切ってRにLINEを送ってみるとすぐに返事がきた。それで二人目のRとも再会しよう、ということでその数週間後に会う約束ができたのだ。平日のほうが会いやすいという話だったので、わたしと二人で。その時は彼女の住んでいる田園調布まで行き、フレンチでランチしてから駅前のスターバックスで抹茶ラテを飲みながら2時間くらい語り合った。Rとの話も感動的だったのだけど、その時に共通の同級生の話になり、わたしがまたしても「Kちゃんって今元気にしているのかな?連絡先がYちゃん以外みんなわかんなくなってしまって・・・」と言うとRはKちゃんとは卒業後も何回か会ってたよ、キャサリン元気にしてるかな?って話題によく上がってたよって言う。おやまぁ!

そうなのよ、わたしは留学した関係で、RとKちゃんより一年遅れて卒業後、20代はなんだか激動の10年でその間に、連絡手段の多様化により、逆に連絡先が分からなくなってしまい、ほとんどの友人とは疎遠になってしまっていた。

そんなわけで、RからもKちゃんのLINEで繋げてもらい、<久しぶり!!わたしは東京の僻地に住んでるよ~>東京にいるなら会おうよ、ってことで、繋がることができた!ぜひ再会したいね!という話になったのだけど、Kちゃんは高校の教員をやっているというのだから、忙しい。連絡したのが3月だったので、お子さんも、中学卒業のタイミングもあり、余計に忙しいだろう、ということで、夏休みの始まる7月に会おうということになった。

そして、7月。同窓会のようなカタチで会おうと思ったものの、やはり40代、仕事していて、家族持ちの女性たちは忙しい(わたしのように子ども入るけど有閑マダムは別ですが・・・)。ということで、結局3人目のKちゃんとも、二人で会うことになり、私たちは四ツ谷のチベット料理店で会うことになった。(そのチベット料理店が以前行ったらとても美味しくてわたしは、四ツ谷に行くならまた食べに行きたかったのだ)

四ツ谷駅で待ち合わせしていると、四ツ谷駅前のアトレの一階の広場に先についた私。きょろきょろしてみると、外のドアからKちゃんが入ってきた。一瞬で、二人ともお互いの顔がわかり手を振りあう。違和感が全くない・・・20年も会っていなかったのに・・・

チベット料理店で遅めのランチをしながら、話し始めた。

Kも、わたしと同様に20代は激動の時代だったようで・・・驚いたのは、35歳で教員の仕事を始めたというのだ。もうすぐ10年だよぉ、なんて言うKの逞しさにわたしは感服した。

「あんた、ほんとすごいよ、35で教員を始めるなんてほんとすごすぎる」と言うと、「もうね、仕事しないと生活できないところに行くとやっぱりできるもんだよ」と言う。私と同じ時期に、私と同じように二人の子どもを出産し育児に専念していたところ、共働きで仕事しなきゃいけない状況になったという。その時にたまたま、私立中学、高校の教員の求人を見つけたから、と持っていた教員免許をもとに、社会科の教員に採用されたという。

色々話していく中で、友人は「もうね、そういう状況になったらね、ありあわせの具材でオムライスなら作れます、どうですか~って感じで、教員の仕事も就いたのね」と言った。

面白すぎる例え!!それを聞いていて、わたしは、彼女みたいにオムライスしか作れない、みたいな人は逆に強いなぁと思った。

私の場合は、言ってみれば、やろうと思えば色んなことができる・・・英語もそこそこにしゃべれるし、弁護士秘書の経験もある、ベンチャー企業でどぶ板営業もやりましたし、コンサートプロモーターの仕事もかじったから、クラシックの音楽のこともまぁまぁわかる、環境問題やSDGsに関する仕事もここ数年起業してやってきたし、その延長で、食品衛生責任者の資格もとり、シェアキッチンを借りてイベントカフェを開き、お菓子やパンを焼いてみたり。併せて昨年は介護の資格を取り、高級老人ホームで訪問介護の仕事も副業でやっているし、今年はベビーシッターの資格も取り、子育て経験を生かしたこともできる、何なら音楽家の知り合いに頼まれコンサートホールで司会をやったりもしている。そして、文筆業も・・・これしかできないって言うのはなく、そこそこマルチになんでもこなせるわけだ。だから、逆に突出したものがなく、いまなんか、家でラブラドールレトリバーの愛犬をなでながらお茶なんか飲んで過ごす有閑マダムだ。

Kちゃんと「Kがオムライスだとしたら、わたしってファミレスみたいな人生送っているかも」って言うと、「確かにね・・・」とそこからわたしの仕事の失敗談の話に・・・

自覚しているのは、わたしは、納得しないと動けないオンナということだ。会社員の時は、理不尽だったり、これってわたしがやる必要あるのか?なんて疑問に思うと、従順に動けないから使えない社員だったと思う。

納得しないと動けない、という話を聞いて、Kちゃんは「納得するものが見つかれば、突き進んで動けるわけでしょ、なるほどね、だから、あの時の仕事は納得していたからやれたんだよね」となんだか、わたしのぐっちゃぐちゃな話をちゃんと理解している返答。そうだ、Kはやっぱり賢く優秀な女性なのだ。

言ってみれば、私たちけっこうレベルの高い大学を卒業してる。私以外のY,R、Kは話していても、キャリアにしてもやっぱり頭の回転も速く、とっても優秀だなぁと感心してしまった。

わたしは、優秀なそぶりでぎりぎり合格できたのだろうけど、納得いかないことはできなかったせいで、夫のすねかじりの人生にたどり着いてる。

ファミレスみたいなわたし。でも、良いのかもしれない。ファミレスみたいなわたしを生かせる人生を送れれば。程よく美味しくて、居心地が良くて、それに対してお金を払ってもいいかな、って思えて、気軽にまた行けるような場所=存在。それがわたしなのかもしれない。

Kのようにオムライスな人生は、逆にそのオムライスがどんどん美味しくなると思う。わたしは、長く息の続くファミレスの経営の極意を自分に当てはめると良いのかも。